今も昔も、映画はみんなが楽しめる身近な娯楽。
映画が誕生して120年余り。
私たちのおじいちゃんおばあちゃん、
あるいは、ひいおじいちゃんやひいおばあちゃんだって
映画を楽しんできました。
ひいおじいちゃんが観ていたかもしれない100年前の映画や
お父さんの青春時代を彩っただろう50年前の映画など
公開年ごとにランダムに紹介していきます。

これまでのライブラリー

2019.4.27.

 

 いよいよ、最大10連休の特別なG.W.が始まります。この1ヶ月間は「平成最後」のフレーズがあちらこちらで飛び交っていました。天皇、皇后両陛下も伊勢神宮や昭和天皇陵など各方面へお出掛けになり、平成最後の御公務に忙しく過ごされたご様子。初めての生前退位は、祝賀ムードに包まれ、感謝の気持ちを伝えようと行く先々で多くの人が両陛下をお迎えしていました。そして、今年はお二人がご結婚されてちょうど60年。結婚記念日の4月10日には、御結婚60周年祝賀行事が各所で行われました。

 

 節目を迎えた両陛下の結婚生活が始まったのは、1959年。今回は、60年前にタイムスリップ。この年の10月に公開された「日本誕生」をご紹介します。平成の世を日本の象徴として30年もの間、力を尽くされた両陛下の長い旅が始まったこの年。古事記の神話を題材にしたこの映画がヒットしたのにも何か不思議なご縁があったのでしょうか。世界でも類をみない皇室の歴史。2000年前から続く日本の歴史をこの機会にじっくり観るのも良いかもしれません。映画は、イザナギ、イザナミの神が生まれた所から始まり、英雄ヤマトタケルの戦いの人生を描きます。主演のヤマトタケルは、三船敏郎。豪傑な戦士としてのヤマトタケルを流石の存在感で演じています。そこにいるだけで絵になる佇まいは、今にはいないスターの貫禄を醸しています。上映時間181分の大作ながら、飽きずに見られるストーリー展開です。ちなみに、この映画は「東宝1000本記念作品」として制作された東宝の肝入りの作品。円谷プロが技術を尽くした特撮は見ごたえありです。

 

 50年代は、テレビや電気炊飯器など電化製品が次々と発売され、庶民の生活が激変した時代。娯楽として映画が全盛の時代、ヴィヴィアンリー、オードリーヘップバーン、ジェームズディーンなどハリウッドの若いスターが次々と世に出てきました。西部劇やチャンバラの時代劇が人気だった50年代前半から、恋愛やアクションなど現代の若者を描く新しいストーリーが人気を博した50年代後半。石原裕次郎が「太陽の季節」でデビューして活躍したのも50年代半ばごろからでした。1956年には「もはや戦後ではない」という言葉が流行し、そのあとに続く高度成長期に向けて勢いのある時代だったことが垣間みることができます。

 

 日本の神々は多種多様。いうなればダイバーシティ。苦悩を抱えて生きるヤマトタケルをかわいそうと取るか、類稀なる才能を持った人物と考えるかは観る側に託されています。混沌と見える神話の中には生きるヒントが隠れているかもしれません。元号が変わり、新しい時代が始まる今。日本の神話を改めて知ることは、忘れかけていたものを呼び起こす良い機会になるのでは?

 

日本誕生

DVDパッケージ

公開日:1959年10月25日

上映時間:181分

ジャンル: ドラマ

監督:稲垣浩

キャスト: 三船敏郎, 司葉子, 香川京子, 鶴田浩二, 中村雁治郎(二代目)

【内容】

巨匠・稲垣浩監督が手掛けたスペクタクル大作。神々の誕生、イザナギ・イザナミの国造り、日本武尊と須佐之男命のふたつの物語が展開する。三船敏郎、原節子、司葉子ら豪華俳優陣が共演。“東宝DVD名作セレクション”。(「キネマ旬報社」データベースより)

 

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