今も昔も、映画はみんなが楽しめる身近な娯楽。
映画が誕生して120年余り。
私たちのおじいちゃんおばあちゃん、
あるいは、ひいおじいちゃんやひいおばあちゃんだって
映画を楽しんできました。
ひいおじいちゃんが観ていたかもしれない100年前の映画や
お父さんの青春時代を彩っただろう50年前の映画など
公開年ごとにランダムに紹介していきます。

これまでのライブラリー

2019.11.9.

 

 

 

 今回は、65年前に公開された木下惠介監督の名作「二十四の瞳」。高峰秀子主演の国民的ドラマです。その後、映画やドラマで何度もリバイバルされました。1954年といえば、終戦から10年が経つ頃。ちょうど団塊世代が小学校に上がり、小学一年生が100万人も増えたそうです。そして、自衛隊が誕生し、今の日本の体制が整い始めました。日本の経済も高度成長期に入り、この年から50銭以下の硬貨が廃止となりました。スポーツ界では、力道山が人気を博し、プロレスブームが起こりました。映画では、「ゴジラ」が制作され、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」が大ヒット。マリリン・モンローが当時の夫ジョー・ディマジオと来日し、日本でもブームを巻き起こしました。

 

 今回ご紹介する「二十四の瞳」は、昭和27年に壺井栄が発表した小説を原作に制作されました。これまでに、映画2回、テレビドラマ6回、テレビアニメ1回の計9回映像化されています。木下惠介監督の作品はこの中で一番最初の作品。シーン毎に丁寧に切り取られた美しい小豆島の風景が印象的です。戦争が始まる前の昭和3年から終戦1年後の昭和21年までの激動の18年間を描いています。登場する子供達は、劇中小学校1年生から6年生。そして、二十歳を過ぎた若者に成長していくのですが、小学一年から6年になった子供たちが、本当に成長したように見えるほど、そっくりなことに驚きます。調べてみると、オーディションの時から兄弟・姉妹を起用したという執念のキャスティングなのでした。

 

 この映画で主役となるのは大石先生ですが、12人の少年少女の一人一人が懸命に生きていく姿が胸を打ちます。100年足らずの年月を遡るだけで、現代の生きづらさとはレベルの違う過酷な環境があったことを忘れてはいけないと思いました。

映画の中のセリフで「あの人も苦労している」と度々出てきます。私の昭和11年生まれの亡母もよく同じことを言っていました。この言葉の裏側には、「辛いのは自分だけじゃないのだから、頑張ろう」という時代の宿命に立ち向かう気概があったのだなと理解できました。

 

 

二十四の瞳

DVDパッケージ

公開日:1954年9月15日

上映時間:156分

ジャンル: ドラマ

監督:木下惠介

キャスト: 高峰秀子, 月丘夢路, 田村高廣, 小林トシ子, 笠智衆

【内容】

名匠・木下惠介監督が、高峰秀子を主演に描いた不朽の名作。昭和3年、瀬戸内海の小豆島の分教場で12人の生徒たちを教えることになった大石先生。しかし、貧しい村の子供たちは希望通りに進学できず、やがて貧困と戦争の波に飲まれていく。(「キネマ旬報社」データベースより)

 

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