今も昔も、映画はみんなが楽しめる身近な娯楽。
映画が誕生して120年余り。
私たちのおじいちゃんおばあちゃん、
あるいは、ひいおじいちゃんやひいおばあちゃんだって
映画を楽しんできました。
ひいおじいちゃんが観ていたかもしれない100年前の映画や
お父さんの青春時代を彩っただろう50年前の映画など
公開年ごとにランダムに紹介していきます。

これまでのライブラリー

2019.8.24

 

 

 

 今からちょうど50年前。1969年の日本は、高度経済成長期の真っ只中。神武景気、岩戸景気、オリンピック景気、いざなぎ景気、最後の列島改造景気と続き、4つ目の大波となったのがいざなぎ景気です。伊弉諾尊(イザナギノミコト)は天照大御神(アマテラスオオミカミ)と素盞嗚尊(スサノオノミコト)の父にあたる神。これまでの神武景気や岩戸景気を上回る好況という意味が込められていました。所得水準の向上により、消費が拡大したこともあり、「車」「エアコン」「カラーテレビ」が新・三種の神器と呼ばれ、日本経済は大きく拡大し、日本は世界第2位の経済大国となりました。この頃、トヨタカローラや日産サニーといった低価格の大衆車がヒットし、マイカーブームを引き起こしました。また、この年には、東名高速・西名阪自動車道道路が開通し、物流やレジャーなど国民の行動範囲は格段に広がり、人々は10年前よりもっと豊かな暮らしを手に入れました。

 

 そんな好景気に沸く時代に登場したのが、「寅さん」。今や言わずと知れた国民的人気者です。渥美清さん演じる「フーテンの寅」は、テキ屋稼業を生業とする自由人。全国各地を旅して暮らすノマドです。時々、故郷の東京下町柴又へ帰ってきては、家族や街の人を引っ掻き回して行きます。そのトタバタ劇が寅さんの真骨頂。悪い人じゃないんだけど、時々行き過ぎた言動で世間から白い目で見られるダメ人間。行く先々で恋に落ちたり振られたりの繰り返し。でも、どこかそれが自分の一部のような気がしてくるから不思議です。軽妙な寅さん節で語られるとその瞬間がイキイキと見えてきます。仁義を切る口上もキレキレ。観れば観るほど寅さんの魅力に引き込まれてしまいます。第1作目は、さくらと博の恋物語がキュンキュンするストーリーです。倍賞千恵子さんの可愛らしさも必見ですが、前田吟さんが以外にもかっこいい!

 

 主演の渥美清さんが亡くなったのは1996年。それまで制作された寅さんシリーズは48作品。晩年は、寅さんのイメージを大切にして、ほとんど他の役を演じなかったそうです。全作をコンプリートするには、かなりの時間がかかりそうですが、一回観たら次も観たくなる後引く豆菓子のような味わいの映画です。渥美清さんが亡くなってから新作はリリースされていませんでしたが、第1作の公開からちょうど50年目の今年。年末に、新作が発表される予定です。寅さんの甥っ子満男が中心となって展開する今回のストーリー。音楽は寅さん好きでも知られる桑田佳祐さんと期待が膨らみます。古き良き下町風情と人情溢れる人間模様を楽しんでみてください。

 

男はつらいよ

男はつらいよパッケージ画像

公開日:1969年58月27日

上映時間:91分

ジャンル: ドラマ

監督:山田洋次

キャスト: 渥美清, 倍賞千恵子, 前田吟, 森川信, 三崎千恵子

【内容】

20年ぶりに故郷の柴又に帰って来た寅さん(渥美清)。だが妹・さくら(倍賞千恵子)の見合いをぶち壊し、旅に出てしまう。旅先で御前様(笠智衆)の娘・冬子(光本幸子)と出会い、一目ぼれした寅さんは再び柴又へ戻った。やがて印刷工員の博(前田吟)がさくらに恋していることを知った寅さんは、ふたりのために一肌脱ごうとする。

 

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※アマゾンプライムでも視聴出来ます。

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